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ご案内 講師紹介 活動記録
2017(平成29)年度の活動

                                                                          
第百十四回 11月27日(月)参加者10名
 先生が遅れるということなので、それまでの1時間、生徒だけで各作品の感想を言い合った。講師抜きでの鑑賞会は、盛り上がりがあった。忌憚のない意見が出る。だが、感想レベルで終始した。普段の教室とはかなり違う雰囲気だった。
 先生が来られてから、いつも通りの教室に戻る。一本、筋の通った、しゃんとした教室だ。流石に先生の存在の大きいことに、みんな納得であった。

・指導事項

(1)エッセイの書き方(基本)
先生不在時に、エッセイの書き方の議論があった。起承転結は必要か? 作者意見のない情景描写のみは良いか? など。
⇒ どれも間違いではない。だが、基本的には下記3点に留意要。
@読者のために書く(疑似体験をしてもらう…旅行気分・考え方・興味がわく など) 
A歴史の証拠として書く 
B自分のために書く(尤も、読者が嫌う自慢話などではダメ)

(2)個別ご指導事項
@ビジュアル化に留意要→具体的な事例を列挙するとビジュアルに立ち上がる
Cf:「浮世絵の切手」→見返り美人などの・・・(頭の中に見返り美人が見える)
A描写力のある文章に、自分の人生の一コマを重ねることで、一段と作品力が上がる。
B情景・心理描写の極意 → 三つ主義(名詞・形容詞などを三つ重ねる)
 ・釣り道具を持って→ 針、糸、ウキなどの釣り道具を持って
 ・悲しい身→ 切なくも、情けない悲しい身
事務局から
・今年の教室は今月の114回で終了した。次回は新年1月。
・『120回記念誌』に掲載する作品を、随時提出の事
・運営費300円を500円にする。
・HP「エッセイ教室」を活用してほしい。
第百十三回 10月24日(火)参加者11名
(学習内容)
 今回は体調を崩して休まれる方も多く、参加は11名だった。参加者が少なかったこともあり、また、こじんまりした学習室が確保できたので、先生から、最近のメンバーの作品について、じっくり時間をかけて総括的講評をしていただいた。具体的指導内容は、以下のとおり。後半は、いつものように、個別作品の講評、指導があった。

・指導方針

 長期間、教室で学習してきた会員は、ずいぶん筆力がついてきた。本人が書き上げたものは直せないが、修正必要箇所には、赤線を引いている。改善点の指摘だけにとどめているが、分かってもらえると思う。
・削除する
 無駄をそぐための削除は、絶対必要である。登場人物が読者にとって必要か否かの検討、カットバック挿入により散漫にならないか、の検討が求められる。何を書きたいのか、読者に分かるように絞り込みたい。
・膨らます
 若い人にも読んでもらう作品にするには、どこを膨らませてどこを削るか。緊張感を持って書き出し、緊張の前にゆるみを入れて、全体を膨らませるやり方もある。
・対比法
 たとえば加齢に関して書くときは、対比法を入れるとよい。目の前にいる若い人物との比較を書けば、作品の質が上がり、読者も締め付けが緩くなる。年配者だけで作品を処理しない心掛けが、必要である。
・盛り上がり
 文章を盛り上げようと、難しく考えない。易しく、易しく、を心がけ、漢字は極力使わない。点描のコツをマスターし、感情用語、ボキャブラリーを増やせば、盛り上がるものだ。また、良い作品に出ていたものを書き出し、それを使ってみるのもよい
事務局から
・前回配布した、『110回記念誌』の感想について。
・教室での感想発表、意見交換時には、大きな声で明瞭に話すよう申し合わせ。
・二次会の持ち方について。
・100回までの先生のレジュメは、HPの「活動記録」に掲載されている。
第百十二回 9月25日(月)参加者13名
 冒頭、先生から「作家仲間との会話の中で、『自分のエッセイ教室(元気に百歳クラブ)が112回目を迎えた』と話をしたところ、『よくそこまで続いたね。素晴らしいことですよ』との評価を得た」と話された。
 さらに、「続いた要因の一つに、私は生徒さんに、『書きにくいことを書こう!』と常々言ってきた。人に読んでもらえる作品ができるようになるには、それだけ苦労して書くことが大事で、生徒の皆さんにはきつかったと思うが、その苦労で、112回まで続いてきたと思う」と話された。
 この言葉を忘れずに、『人間って、そうなんだ!』と思わせるような、苦しみや葛藤を書いていこうと改めて思った。

 《指導事項》
―エッセイの書き方について―

(1) カタカナ表記は、作者の「怠け」「甘え」である。例えば「ストレス」。
  作者はその意味を分かっていると思うが、「ストレス」を日本語にすると、
  多くの言葉に変わりうる。だからこそ、カタカナ言葉を書き手が日本語に
  変える努力が大事。それによって、内容が充実してくる。
(2) 紙面が黒く感じるような文章は、それ自体で、読者がそっぽを向く。
  漢字が多すぎるからだ。漢字は、できるだけひらがなにする。強調したい
  言葉だけを漢字にする。ザクッと言えば、接続詞・副詞はひらがなが
  基本で、漢字にしたい言葉は「こだわりのあるもの」のみにする。
(3) 今回も感じたことだが、全体にタイトルが月並み。読者が「この作品は
  読んで見たい」と思ってもらえるものにする努力をしてほしい。
(4) 心理描写の部分は、主語を「私」にした方が良い。同じ場にいる数人の
  気持でも「私たち」ではなく「私」を主語にする。エッセイは書き手の心を
  書くものだから。

110回記念誌が出来上がり、会員に配布した。
A5版238ページ 今回掲載作品数118編 執筆者17名。
101回から110回までの、教室で書き上げた作品を掲載している。
★事務局から再度確認
毎月会員の作品集は、教室日の10日〜9日前には送っているので、それまでに着かない場合は、必ず事務局に連絡をすること。

第百十一回 7月25日(火)参加者13名
 《指導事項》
―エッセイの書き方について―

(1) 本教室は、皆さんのレベルが高い。更なる飛躍のためのアドバイスだが、
 ・○○○ということ  ○○○というもの
  といった表現を、作品文中によく見かける。
  この「こと」「もの」を、できるだけ別の表現(具体的な名詞など)に置き換える。
  もしくは削除(可能なら)する。これによって、文章に切れ味・深みがでてくる。 
(2) 各作品の品評のなかで、
 ・自分の目線だけで、作品を仕上げるのではなく、たまには、相手の目線に
  立って考えたり、書いたりすることも重要。作品に立体感が出る。
  また、自分の目線だけで描くと、原稿用紙/百枚程度が限度。小説などでは、
  相手の目線、鳥の目線など、目線の工夫で千枚にも二千枚にも膨らます
  ことができる。
 ・単純な素材の時は、「時代」を入れると深みが出る。
 ・知的な興味を、読み手に湧かせることも、良品の条件。
 ・作品に「五感」を入れることが大事だが、時として抜けてしまうのが、
  「嗅覚」「触覚」。この二つは、意識して描くようにしよう。

(1) 110回記念誌、9月配布の予定でワーク中。
(2)事務局から、会員各位にメールで連絡しているが、メールを受け取った時
  には、必ず「受け取った」という、返信をお願いしたい。
(3) 最近、会員各位から事務局宛てのメールにも、未着がある。事務局サイド
  では、作品を受け取ったら、遅くとも2日以内に必ず「確認メール」を送って
  いる。もし、3日経っても事務局から連絡が無いときは、事務局へ問い合わせ
  を、お願いしたい。
(4) 恒例の二次会(魚や一丁)では、いつもの通り“和気藹々”で楽しんだ。

第百十回 6月27日(火)参加者12名
 《指導事項》
―エッセイの書き方について―

(1)エッセイの本質は、「私」を描くもの。これは、「私」の格好いいことを書くことではない。自分の醜さ・汚さ・コンプレックス・劣等感を書くもの。
(2)「私」を書くコツ。
 ・やや自分を苛めて書く → 「そうだよなー! 人間ってそういうところあるよな」
  ここにエッセイの「良さ」がある。普遍的な人間臭さが描かれる。
(3)テーマは、絞り込んで、絞り込んで、さらに絞り込んだものにする。
  例えば: 富士山 (ではなくて)
        富士山の山小屋 (もっと小さく絞り込んで)
        富士山の山小屋での食事 (といった具合)
(4)最後の一行をまず考える。そしてそこに向かって素材を検討し、展開する。
  最後の一行が「タイトル」「テーマ」。
(5)内容には、目線を低くしたもの、汚いもの、恥ずかしいもの を描く。

 101回から、今回の110回までの作品が、『エッセイ教室110回記念誌』に掲載される。「110回の推敲作品は、早めに事務局に送ること」という伝達があった。
 月川さんが復帰。ユーモアたっぷりの作品に、教室も明るくなった。
 男性の参加が3名という寂しい二次会だったが、女性は全員参加。燃え上がったのは何色の気炎だったか?

第百九回 5月23日(火)参加者12名
 指導事項
エッセイの本質は、「私」を描くものである。つまり、
@ 主役は「私」。脇役を描いたとしても、多くて全体の2、3割。
A 己れの醜さ・汚さを描く。
「そうだよなー! 人間って、そういうところがあるよなー!」
B 人は、「人間」に、最も感動する。
以上をしっかりと中軸において、エッセイの三大要素、すなわち、
・文章力 ・切り口 ・テーマの絞込みに注力することが肝要だ。

 今回の出席は、12名だった。向きあって座り、互いの顔を見ながらの品評で、盛り上がった。
 二次会は、「魚屋一丁」。先生を囲んで、にぎやかな宴となった。
 そのなかで、先生から思いがけない言葉を聞かされた。
「エッセイ教室初期に言ったことがありますが、品評ではなるべく誉め言葉は要りません。『こうしたらどうか』、『ここはおかしい』など、思ったことをズバズバ言いあえる。そんな教室にしたい」
 私も若干気に掛かっていたことだが、玉虫色の批評が多かったように思え、反省している。 

第百八回 4月25日(火)参加者11名
 事務局より、西原先生のミニ講演についてのメンバー意見を集約した形で先生にお伝えした。内容は、エッセイ作品を作成するにあたっての注意事項やノウハウを、これまでの重複になっても良いのでお話ししてほしい、というものであったが、先生から快諾をいただいた。
 今回は、全員の作品講評が終えてから以下の貴重なノウハウを教えていただいた。
@ タイトルは最後に決める。(タイトルありきで作成しないこと)
A 書き上げた後で、書き出しと終わりをスパッと切り落とす。良いエッセイは余韻が残るもの。特に作者の説明文は不要。
B 内容に五感が入っているかチェックする。聴覚・触覚・臭覚の3つは意識しないと入らない。

 今回も11名と、比較的少ない人数での開催となった。小さい部屋だったので、皆の顔を見ながらの作品評価だったが、大いに語り合えたように思う。こういう忌憚のない議論こそ、「教室」の名にふさわしいように思える。人数が多くなっても、できるだけ顔の見える形での活発な教室でありたい。
 二次会は、いつものように、先生を囲んで、にぎやかな宴となった。

第百七回 3月27日(月)参加者10名
 冒頭に西原先生からの講和があった。
「皆さんの作品を読んでいると、いろいろな情報を得られる。生徒の作品は、TV、新聞のように、手が加わっていないので、自然な情報だ。作家として参考になることが多い。
 私の担当している他の教室には、自分では作品を書かないのに、勉強会に参加してくる人がいる。自分で書くに越したことはないが、他の人の作品を数多く読むのも、よいことだ。政治色、宗教色を避け、老人文学と言われぬ作品を書き、そして読んでほしい」

 桜の開花宣言が出たのに、当日は真冬並みの寒い一日だった。
冷たい雨も降り続いている。この陽気で体調を崩されたのか欠席者が多く、参加者は10名だった。
 会場は、定員17名のこじんまりした勉強室だった。全員が先生を中心に大きな机を囲み、各人の作品に対し、感想、意見を述べ合った。指導を目の前で受ける、というスタイルが、充実した勉強会にぴったりだった。

第百六回 2月16日(木)参加者12名
 広島の取材から戻り、その足で教室に直行された西原先生から、広島にちなむ二つのテーマについて、ミニ講座があった。

*山の日
 昨年から8月11日が「山の日」に制定された。それにちなんで、瀬戸内海に浮かぶ大崎上島(先生の故郷)の「神峯山」で、「山の日全国大会」の開催計画がある。島を活性化し、次の世代につなげていこうという趣旨だ。地元TVでも取り上げられ、民泊利用をする修学旅行でも人気がある島だが、若い人たちの反応が、今ひとつとのこと。

*歴史研究会
 広島で、歴史研究会に参加した。広島は郷土史を、県、市、町村で教えなかった。研究者もいない。その理由、経緯などについての講義だった。

 体調を崩したり、急用で来られなくなった人が出た。参加者は12名と少なかったが、定員17人の小部屋で先生を中心に机を囲み、自由活発に意見交換ができた。和やかで、充実した勉強会だった。
 教室の確保が最近さらに厳しくなっている。事務局も、早朝5時起きで申し込みをするのだが、決まった曜日が取れない。今後は月の後半に絞り、出来れば火曜日を確保したい。
 110回記念誌の準備が始まり、皆さんに毎回の原稿の修正、加筆をお願いしている。発行は9月の予定である。西原先生が広島で、第100回エッセイ記念誌を渡した読者が、桑田さん、林さんの作品に興味を持たれたとのことである。記念誌も私たちの教室の、よい宣伝ツールになっているようだ。

第百五回 1月11日(水)参加者12名
 今回の西原先生ミニ講演は、中国新聞の本年1月3日付け紙面に掲載された、「オピニオン『大政奉還150年と近代日本』」についてであった。
 昨年末、中国新聞社からの依頼で、福島県いわき地方を三泊四日にわたり、論説副主幹岩崎誠氏の取材に同行された。詳細は西原先生のHPに載っているが、広島藩の若者「新機隊」活躍の跡を、仙台に向け原発事故と重ね合わせて辿られたそうだ。
 薩摩、長州、芸州、大政奉還まで引っ張っていったのに、長州が目立ち、芸州広島藩だけかすんでしまった。そのあたりの経緯などを、広島ご出身、そして新機隊の歴史小説『二十歳の炎』の著者である先生から、解説頂いた。
 また、「新しい年の始めだから、あえて言う」、ということで、教室に参加している以上は、たとえ急に出席できなくなっても、原稿だけは必ず提出すること。それが、レベルアップの最低条件である、と指導があった。

 12月は、日程がクラブの忘年会と重なり、エッセイ教室はお休みだったので、久し振りの顔合わせだった。風邪をこじらせたり、身内に御不幸があったりで、出席できなかった方もあったが、12名が元気に参加。今年も西原先生のご指導の下、元気に頑張ろうと申し合わせた。
 事務局からは、年に一度出版する記念誌(次回は110回記念号:本年9月発行予定)に向けて、見直した原稿を提出いただくよう依頼。
 二次会は先生を囲んで、にぎやかな新年会となった。


講師:西原健次 毎月1回開催(1月、8月休講)
場所:新橋「生涯学習センターばるーん」 
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